東京都少年剣道奨励賞の受賞について R6.1.6

 

 令和6年1月6日(土)、ホテル日航立川において、西東京剣道連盟新年会が4年ぶりに

行われ、会の冒頭において、令和5年度東京都少年剣道奨励賞の授賞式が行われました。東京都剣道連盟から6団体の選考を受けての表彰があり、要成館は、今回初の受賞の栄誉を得ました。

 なお、今回受賞した「東京都少年剣道奨励賞」とは、少年剣道の団体で、東京都において顕著な活動が認められる団体への表彰となります。

 

 要成館は、昭和58年8月に八王子市小比企町で、私設の町道場として開設し、現在は、横山第一小学校体育館において活動を継続しています。これまでに、少子化の影響によって会員数の減少や道場移転問題など、閉館の危機を幾度か乗り越えて今に至ります。

 現在は、八王子市で活動する団体の中において、1・2の活動会員人数を誇り、体育館いっぱいに稽古が行われて、活気あふれる稽古が見られます。

 

 昭和58年開設当時の旧要成館道場の周りは、民家もまばらで少なく、京王片倉駅から京王山田駅までの線路沿いはトウモロコシ畑が広がり、現在の住宅街とは、だいぶ様子が違っています。旧要成館道場は、踏切横の鉄塔の下の、そんな場所で、近所の子供たちが弟子入りし、随時15名程度の子供たちが、試合会場よりもちょっと広い(5間×6間)、プレハブ建ての個人道場として活動を始めました。

 

 当時の活動は、東京都道場連盟に加盟しておらず、試合といえば、八王子市民大会のみで、日々基本に忠実な大きな面打ちを主体に、試合に勝つことよりは、ひたすら基本を練り上げる稽古を実践していました。

 そのため、八王子市民大会に出ても、1回戦を勝つのが精一杯で、ひたすら大きく振りかぶって面を打ち、いつも抜き胴の餌食となって負けていました。まっすぐに振りかぶって面を打ち続ける真っ向勝負の負けっぷりに、ご列席した来賓の高名な先生から本部席に放送で直々に呼び出され、その堂々とした負けっぷりに、お褒めのお言葉をいただいたことは、開設当時の良い思い出として今でも鮮明に記憶に残っています。また、当時、試合会場であった富士森公園体育館から、小比企町の道場まで、勝っても負けても、その日の試合内容の感想を言いながら、ワイワイと歩いて帰ってきたことが昨日のことのように思い出されます。

 記憶は時代とともに薄れゆく中でも、当時の子供たちの顔が今でも浮かんできます。第一期生は、すでに40歳半ばくらいにはなっていることと思いますが、懐かしく思い出されます。

 

 現在、要成館は横山第一小学校体育館での活動となり、会員数も増えて、東京都道場連盟に加盟し、戦いの場を東京都に移して日々稽古をしています。活動目的は「青少年の健全育成」と変わらないものの、活動目標を新たに「試合を通じての自己の研鑽」と掲げ、それにともない、東京都道場連盟の登録名を「要成館剣道教室」に名称変更して、西東京剣道連盟及び八王子市剣道愛友会の活動と分けて道場名を使い分けています。

 

 近年では、八王子市民大会で多数の優勝者を出し、東京都道場連盟の大会における、東京都の大会でも入賞者を出すなど、週1回の稽古活動ながら、結果が目に見える戦績を上げています。また、月2回の金曜日に、試合を想定した特練稽古を行い、都内の強豪道場にも対抗できる技術を習得できるように質の高い稽古を行っています。「道を求める者」が十分に稽古できるように少ない稽古回数を有効に取り組み、稽古の充実化を図っています。

 

 その結果、少年の部においては、日本武道館における、全国少年剣道大会に東京都代表として連続出場を果たし、東京都少年練成大会や学年別大会などで活躍が見られるようになりました。また、ご縁が膨らみ練成会などにお誘いいただく機会も増えて、活動がさらに広がりを見せています。

近年では、大人の所属会員から、東京都代表となり、インターハイに出場(個人)した会員や、全国青年大会(団体)に東京都代表として出場し、敢闘賞(ベスト8)となった会員、さらには同大会で、個人の部で全国3位になった会員、高段者審査会に合格する会員も多く現れ、それぞれの修行過程で着実に昇段をする会員も増えています。こうした活動実績が、要成館剣道教室の活動として太く強く根づいてきていることを実感しており、今回の受賞につながっていると感じています。

 

 最後に、この場をお借りし、開設から現在に至るまで、さまざまな先生が指導者として子供たちのために御尽力していただきましたことに感謝を申し上げます。特に旧要成館においては若林信夫先生(故人)、八木清貴先生、要成館剣道教室においては、安田昇司先生(故人)、佐藤誠先生、そして、今まで当道場に所属したすべての会員の皆さん、また、長く保護者会の幹事として活動を裏から支えてくださった三浦さんや手塚さん、保護者の皆さんすべてに、この受賞に際して、厚く御礼申し上げます。

 

 要成館剣道教室館長

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