令和3年度全国高等学校剣道大会東京予選会(R3.5.28

 

 東京武道館において,全国高等学校剣道大会東京予選会(インターハイ予選)が行われた。各支部の予選会を経て,東京都の代表として2名を選出する今大会は,高校剣道界の大きな目標であり,野球で言えば「甲子園」といった位置づけの大会です。 

 我が要成館剣道教室からは,東海大学付属菅生高等学校所属の内田望美選手が出場しました。トーナメントが発表され,対戦相手を確認すると,まさに「死のブロック」といった様子でした。

トーナメントは第2シードの下山で2回戦は都大会準優勝,関東大会団体で3位,近年力をつけている修徳高校の副将との対戦を面の一本勝ちで勝利して3回戦進出。

3回戦は東京都優勝チームの淑徳巣鴨高校の先鋒で東京都国体先鋒に選出された選手との対戦,延長戦となり面を決めて勝利して4回戦進出。

4回戦は日体桜華高校の大将との対戦,これも延長戦となり面を決めて勝利して準決勝進出。

準決勝はいよいよ東京の代表権をかけた戦い,対戦相手は東京都団体優勝チームの大将であり,東京都の国体大将選出の淑徳巣鴨の選手。前回の関東大会個人戦の予選会で,この選手に負けてしまい,個人での関東大会出場を逃すきっかけとなった因縁の相手との戦いです。中学時代から常に淑徳巣鴨の選手とは全国を争って戦ってきており,淑徳巣鴨中学時代は,全中で団体優勝した黄金世代の大将です。この選手は身長も高く,気魄も良い,まさに大将と言った堂々の好敵手。試合も一進一退の攻防で延長も数回をとなり,相手が守りに入った一瞬の隙を見逃さず,完全防御態勢に入ったところに渾身の諸手突きがさく裂,相手選手が吹っ飛ぶほどの完璧な諸手突きに,会場が一瞬の静寂の後に大歓声へと変わり旗3本,意地の勝負を制してついにインターハイ出場の権利を獲得し,決勝へと駒を進めました。

決勝の相手は,同じく淑徳巣鴨高校不動のエース北井選手,先日行われた全日本選手権東京予選会で,昨年度の全日本チャンピオンの諸岡選手(中大)を倒して見事3位となり,東京都から高校生が代表権を獲得する殊勲を上げた選手です。剣風も非常に勝負勘の良い試合に強い選手で,次世代のスター選手です。この選手とは,中学の頃より常に戦ってきたライバルであり,東京都の剣道界を引っ張ってきた選手との優勝をかけた一戦となります。

試合内容は,お互いに手の内も知っており,試合は探り合いの中で自分のスタイルを崩さず,決勝戦も延長戦となりました。最後はお互いに捨てた渾身の面の打ち合い,旗も2本,1本に割れて選手も自分の打突に手ごたえがあった様子の残心,しかし旗2本は相手の旗で,残念ながら優勝は逃したものの,延長をずっと戦い抜いて,東京都の強豪が集まる「死のブロック」を勝ち抜き,あっぱれな試合内容であった準優勝と思います。

この結果,令和3年8月8日石川県で行われる全国高等学校剣道大会に,東京都代表として出場が決定しました。コロナによる緊急事態宣言の下での大会開催となり,無観客試合での開催となるようですが,選抜大会東京予選会が中止となったことを考えれば,大会自体が開催されることに感謝して,全力で悔いのない試合をしてほしいと思います。

要成館剣道教室からは初の全国大会出場者となります。週1回の稽古を正しく行えば,結果がついてくることの証明にもなりました。

すでに,全国大会の対戦相手も決まり,東京都代表として,ますますの活躍を期待します。

 

皆様の御声援をよろしくお願い申し上げます。


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