第12回玉龍館練成会 R8.2.14
埼玉県春日部市の庄和体育館において、玉龍館主催の練成大会に34チームが参加して、午前9時から練成会に参加しました。27コートを使用して1分40秒の3本勝負の後は取り放題での勝敗により、会場を上がったり下がったりします。
今回当会からは、11名が参加し、下は小学1年生から上は小学6年生まで熱戦を繰り広げています。稽古会前には、今回のテーマである、いろいろなことを実験して挑戦することを第一に、負けることを恐れず、勝ち負けの分析を自分なりに考えながら試合に臨むように指示が出ました。
今回の練成大会では、6年生(新中学1年生)の内容が気になるところです。小学生から中学生に学年が上がると、剣道の質が変化し、求められるレベルも上がってきます。そのため、今回の練成会で中学生になって実践する剣道スタイルの確認ができればよいと考えていました。
今回、一番良い動きをしていたのはTさんです。男子に交じり5コートでの試合を維持しながら、レベルの高い相手に積極的な打突を繰り出していました。また、中心を取り、相手に被る剣道は体当たりでも負けておらず、男子相手に当たり負けない剣道を見せてくれました。出端面や小手面など効果的に打突し、返し胴などにも挑戦していたのが印象的でした。
H・Hさんは、前半は実力通りの内容であったように思います。そのため、第7~8コートを行ったり来たりと、課題が見えてこない状況に見えました。途中から、右足の攻めを見せることによって、効果的に相手の崩しに成功して、見違えるような試合内容となりました。また、出小手気味の飛び込み小手に結果が出て、最後は第6~7コートで試合をすることができていました。今回の良い剣道内容を再確認してほしいと思います。
H・Mさんは第7~9コートで試合をしていました。第6コートになかなか上がれず、この第6と第7のレベルの違いにやられてしまいました。内容は自分らしい剣道をしていたと思います。特に今回は出小手の打突に課題が見られました。相手が打突するのを見て自分が打突するのでなく、間合いを攻めて相手が打突に入る瞬間を前でさばいて出小手に切っているように見えました。やや返し胴についてはスピード感やさばきが遅いように感じられました。
特に返し胴は受けてからの竹刀の軌道が遠回りしているので打突が遅く、相手に間合いを詰められるので、詰まった打ちとなり、体のさばきも遅れてしまい、相手に体当たりをされるような状況が見て取れました。今の自分には返し胴は必要な技と思います。じっくり研究してものにしてください。出端面が当たったことは収穫でした。力ではなくタイミングで打突できたのも良かったと思います。
O君は、第7~9コートで試合をしていました。得意の出端面に少し迷いが見られます。今までは出端面一本で勝負していたところ、今回は出小手や返し胴といった技を積極的に出していました。そのため本来持っている遠間からの出端面との間合いが合わず、相手と間合いが詰まっての打ち合いに、一番の良さが出ない状況となりました。試合の構成のバランスに気を付けて、出端面主体からの技の変化に持っていけるように経験を積んでいってください。打突自体は出小手に関しては体重が後ろにかかること、返し胴については竹刀軌道が遠回りすることを確認して訂正をしてください。
T君は課題である小さい打突ができずに手の内が作れず、竹刀を大きく振り回す状況でした。中学生に上がると小さく速い打突が必要になります。自分でも理解していることと思いますが、竹刀の切っ先が上を向かない(右手で引かない)打突を基本打ちの段階から意識して左手主導の打ちを身に着けてください。
E・H君は、課題が見えた試合であったと思います。印象としては自分から打突の機会を作るのが遅いので相手に先手を取られてしまうことが目立ちました。それでも打ち負けないのですから打突自体は力強いと考えられますので、間合いの攻防と打突の接点を自分で作れれば有利に展開できると思います。ただし、技がない感じもしますので、出端面に返し面、返し胴、出小手くらいは、相手の剣風を感じて戦略を練るような展開が欲しいです。一生懸命に面を打っている印象でした。
M君は、自分の剣道を確立できていました。相手の打突をいなす返し技や間合いを余しての被せ技など、打突の精度も高く、一本を確実に取っていたようです。一方で、課題となっている、自分から取りに行く展開については、具体的な打突が見られませんでした。気になったのは、自分から攻めて飛び込んだ際の打突の振りが、肘が伸び切って手首で押し付けるような動作になっていることです。小手も面もタイミング的には間違っていないと思いますが、打突の質が悪く当たっているのに一本になりません。基本打ちの時に打突の切れや音に気を付けて、肘をしなやかに使い手の内で打突することを練習してください。
Kさんは今回期待した選手でしたが、足の痛みで途中リタイヤになってしまい残念でした。本人が一番残念な気持ちでいたことと思いますが、無理をしないことも大切です。けがをしては何にもなりません。体調を見ながら課題を克服しましょう。数が打てなければ、頭を使って質を上げましょう。
E・R君は左肩が流れる癖が目につきました。また体重移動もその影響かもう少し前傾になっても良いのかと思います。下からの小手は良い技ですが、そればかりだと上から乗られたり、竹刀を押さえられたり、小手面に合わされたりするので、出端面や返し胴といった技の取得を考える年齢になったように思います。特に打突時のバランスに注意してバージョンアップしてください。あとは気持ちの問題もあります。剣道に対して自分がどのように向き合うかが今後の上達に影響します。同じことをしても結果は全く違うものになります。
T・Rさんは課題を捉えて試合をしていました。結果上手にできなかったところや違和感はあったと思いますが、中段の構えの変更や打突時に抜ける勢い出小手や出端面を出している展開は考えながら一生懸命試合をしていることが伝わってきました。そろそろ真っ向勝負の技と返し胴や返し面などの相手の力を利用する技を織り交ぜてみるのも良いと思います。打突が速い瞬発系の選手ではないので、オールラウンダーの選手を目指してみてください。
Nさんはこの練成会中にリタイヤしなかったことが、第一の評価です。右の拳を避ける際に何発も打たれ痛い中を痛さに負けないで次の試合に向かうことができました。また、一本を取る成功例も積み上げることができました。気になった点は、引き技が上手に打てるので鍔ぜりからすぐに引き技を出してしまい、相手に追い込まれて打突をされてしまうことです。引き技を打つ際は、相手に追いかけられないように打突前に崩しを入れないといけません。稽古で練習をしましょう。一歩で打てるようにもなってきました。このまま楽しく稽古を続けて行ってください。
最後に、本日も保護者の皆様には、春日部まで引率をいただきありがとうございました。また、審判協力をしていただいたE先生お疲れ様でした。
この春日部の練成会は、要成館の子供たちにとって、ちょうど良いレベルの試合ができる練成会と考えています。八王子から約2時間以上はかかり、なかなかの移動距離ですが、参加した分はしっかりと経験を積んで帰れる練成会です。
翌日の稽古では疲れも見せずに、気合の入った良い稽古を見せてくれました。いよいよ令和8年度の戦いが始まります。今後ともご協力をよろしくお願い申し上げます。