令和7年度全日本少年少女武道練成大会 R7.7.26
毎年恒例の少年少女武道練成大会が今年も日本武道館において開催されました。この大会は基本判定試合(切り返し・基本打込み)による試合と一本勝負の試合を行う大会です。
要成館は日々基本の大切にし稽古をしているため、この大会においては昨年度敢闘賞をいただき、大いに自信をつけた大会となりました。
今年度は2チームをエントリーし、昨年以上の成績を目指します。
まずはBチームから1回戦が始まりました。今回のチーム編成ではAチームに4・5年生を配置し、Bチームに6年生や近頃実力がついてきた選手を配置して、AもBも戦える戦力で臨むことができました。
先鋒のO君は最後までAに入れるか迷った選手です。遠間から伸びやかな面が魅力のパワーもある選手です。あえて先鋒に入れてチームに勢いをつけてもらうことを期待しています。基本試合は3対0の圧勝でした。一本試合も終始優勢でしたが取り切れず引き分けのまずは一勝と幸先良い勝利となりました。
次鋒のE君は、まだ防具をつけて1年くらいの選手ですが、すでに対人稽古もできるようになり、今後の活躍が期待できます。特に力も強く竹刀が振れることから、基本試合での勝利に期待がかかりました。内容的には悪くなかったものの、やはり面打ちの際の頭が下がる打突のバランスや竹刀が立って手の内が固い印象をマイナスに見られたのか基本試合は負2対1で負けてしまいました。取り返しの一本試合においては、返し面や抜き面を狙いすぎて、本来持っている良い技の出端面を出すことができませんでした。そのため、打てない剣道、負けない剣道をしてしまい、一本を取りに行く剣道ができませんでした。経験値から大きな期待を寄せるにはまだまだ時間が必要であると思いますが、自分から取りに行く剣道を意識すれば、今持っている守りの剣道と合わさって成長できるのではないかと思います。
中堅はKさんです。まさに抜擢した選手です。このところの稽古では、積極的に参加して自分から求める稽古が目立ち始めました。何より剣道の楽しさを感じているようで、今回期待する選手の筆頭です。基本試合でも、大きな力強い打ちができており、気合も武道館の3階席まで聞こえてきました。何よりも遠回りしていた打突が、打突部位まで最短距離で叩けるようになり、スピード感も増した剣道になっていました。基本試合では2対1で勝利しました。一本試合は開始早々に相手選手が蹲踞から走り込んで面を打ってくる奇襲作戦に、とっさの一拍子の面を合わせて捉えたように見えましたが、旗の判定は2対1で相手選手の面に上がりました。今までこのような速い面を瞬間的に打つことができなかったのに、思わず反応した無心の面でした。上から見ていた感じでは明らかにKさんの面が良かったように見えますが、相手選手が始まりの合図とともに駆け出して打ってきたので審判の目が相手選手に行ってしまったのかもしれません。結果トータル引き分けとなってしましました。後ほど動画を確認しましたが、他司会に相手選手の面がわずかに当たるのが早いようにも見えましたが、打突の質や内容を見てもKさんの一本と言っても十分な打突でした。自分側の副審がKさんに旗を上げていることを見ても紙一重の打突だったといえるでしょう。
副将のHさんはやや右肩が出る打ち方が、どのように影響が出るか不安のある中の基本試合でした。しっかり打突をし声も出していましたが、相手選手の基本打突が良く、実力は出したものの3対0で敗戦となりました。一本勝負では相手選手を圧倒し、渾身の出端面で一本を取り返しましたが、基本試合の負けが響いた残念な負けとなりました。
大将はT君です。体は小さいものの、振りは大きく基本試合においては有利な選手と思います。内容もややダイナミックさに欠けたものの、ミスなく打ち切った良い内容でしたが2対1と負けてしまい、一本試合でも体の大きな選手に攻めきれず、引き分けと課題の自分に勝つ剣道が見られませんでした。
Bチームは1勝3敗1分けの結果となり、見せ場は作ったものの1回戦敗退となりました。
Aチームはブロック試合全体を通した感想となります。
先鋒のTさんは打突も良く、スピード感のある基本試合をしていました。一本勝負では、当たっていない打突をいつまでも残心していたり、その後に相手が目の前にいるのに下がって円を切り、構え直すことが多く見られ、技のつなぎがなく単調な一本技の試合展開になってしまいました。一本一本の打突の質は良いので、技をつなぐこと、攻めのカウントの速さを意識することが重要と思います。
次鋒のKさん4年生ながら抜群の剣道で今回Aチームに抜擢です。基本試合では実力を出していましたが、一本試合では勝ちきれない印象です。確かに返し胴は良い技ですが、本来自分が目指す剣道とは違うように感じます。前に張って出端面や攻め込んで出小手や上げ小手さらには返し胴と、攻めて良し、返して良しのオールラウンドの剣道のイメージでしたが、最近は間合いでの練り合いが多く、積極的な打ち合いが見られなくなっています。もちろん意味のない飛び出しは慎まなければなりませんが、今は攻めや崩しといった速い攻撃が見られない印象です。いろいろと考えながら稽古をしていますので、正しい方向性を認識して質の高い稽古をするようにしてください。
中堅のM君は今回実力でAチーム入りを獲得した5年生です。最近の練成会や試合ではしっかり勝ち切る試合が多くなり、試合も勝ちパターンを作ってほとんど負けなくなっています。課題のパワー系の選手にも最近はむしろ苦にならずに自信を持って試合に臨んでいるのがわかります。ブロック準決勝での先鋒次鋒が2敗してきたところでの流れを変える貴重な一本勝ちは本大会の殊勲の一勝と言えるでしょう。あとは自分から取りに行く展開でどのように勝つかさらなる研究をしてください。
副将のHさんは実力通りの内容でした。打突も強く振りも大きい基本試合は安定し、一本勝負においても安定の内容でした。最後の準決勝においても、一本勝ちと勝率を5分に戻す展開はさすがと言えます。ただし、2本勝ちを狙える展開にもう一本を取りに行く貪欲さがあってもいいのかとも思います。流れとして2本勝ちならば次の大将戦に相手にプレッシャーをかけられたかもしれません。
大将のK君ですが基本試合では力強く安定した内容でした。一本勝負ではなかなか勝ちきれない展開でしたが、大将としての務めを十分に発揮した内容であると思います。準決勝戦では、勝った方が入賞のしびれる試合でしたが、相手選手が一枚も二枚も上でした。それでも最後まで食いついていった姿は立派です。課題としては、間合いで一歩の技を出し切ることや攻めの速さを考えた打突が必要と思います。次こそは大将で勝つのを見たいものです。
令和7年度全日本少年少女武道練成大会は、あと一歩で入賞を逃しました。準決勝において2敗からの2勝と大将戦となり最後は力尽きた内容です。選手は持てる力を発揮し、昨年より上の成績を求めて勝ち上がっていきましたが、勝ち運もここまで、最後は3対2の競り負けと悔しい敗戦となりました。「勝ちに不思議な勝ちあり。負けに不思議な負けなし。」と言います。今回の敗戦は大きな経験となったことでしょう。特に日本武道館での経験と入賞をあと一歩で逃した経験は財産としたいものです。
保護者の皆さん、朝早くから日本武道館に引率ありがとうございました。結果は悔しいものとなりましたが、子供たちにとっては大きな経験となりました。この結果を受けて、次にどのようにつながるのか楽しみです。残り日本武道館は8/5のJR東日本ジュニア剣道大会となります。
よろしくお願いいたします。
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