24回東京都学年別個人少年剣道練成大会 R7.9.23

 

 令和7年度の道場連盟最後となる学年別個人少年剣道練成大会が、飛田給の京王アリーナ東京で開催されました。前回の練成大会においては、ことごとく敗退し、稽古の成果が発揮できていない内容に、今回の大会では、各選手がどのように修正して試合に臨むのか注目されます。今までの稽古の質が問われる大会となりました。

 

 小学1年生の部では、Nさんが初登場です。今回は試合経験を積むことを目的に、試合の雰囲気にもなれるように参加しました。立ち合いもしっかりできて、課題である自分から面を打ちに行くことができました。まだ一本を取れるスピード感はありませんが、一生懸命相打ちで面を出し、抜き胴も打てました。1分30秒の試合時間を使い切り、延長戦も戦い、最後は負けてしまいましたが、今できることをしっかり出し切った試合だったと思います。

 試合後には「勝ちたかった。」と悔しさが言葉に出て、アスリートとしての第一歩を踏み出した日となりました。

 

 3年生の部は2名のエントリーです。

 こちらも初登場のE君は、飛び込み小手に良い技を持っています。時折見せる思い切った面は小手打ちが良いだけに効果的です。1回戦はその小手をしっかり決めて勝ち上がり、2回戦に臨みます。

 2回戦は課題である自分から仕掛けることができません。打突自体は悪くないのですが、相手が打ってくる動作に合わせて打ちを出してしまい、得意の小手も面に被られてしまいます。自分から攻めて相手の手元を動かして小手を打てるように工夫をしてください。先を取ることの重要性を考えましょう。

 

 Tさんは普段の稽古でも気合が入っているのが感じられます。今回はどのように試合をするのか楽しみでした。ただし、打突後に頭を下げてしまうことや基本の打込みは良いのに、打突の機会を作れずに、にらめっこになってしまうこと、空振りした際にその場に止まって居ついてしまうことなど、新たな課題も増えてきています。1回戦は頭が下がる癖は出ているもののしっかりと面と小手を打突し、特に2本目の相手が下がるところに追い込んで面を取ったところは、今までにない流れの中でとれた良い面でした。

 2試合目は、積極的に打ってくる相手に対して守りにまわってしまいました。中盤以降に良い飛び込み小手や引き面、抜き面など押し込む時間もありました。特に小手技は惜しい打突があり、ここで一本取れなかったのが勝負の別れ目であったかもしれません。また、打突後に相手の背後に抜けていく残心がありませんので、打ちに勢いが感じられないのも反省点となります。まだまだ強くなる印象を見せつけた内容の試合でした。

 

 4年生の部は3名のエントリーです。

  Hくんは躍進の大会となりました。ベスト32まで勝ち上がり、あと一歩で高みを見ることができました。課題の打突の踏み込みや振りのしなやかさがしっかりできて、気・剣・体の一致した打突ができていました。また、流れの中で技をつなぎ、一本を取ることもできて、接戦をものにする勝ち方は自信から確信に変わった試合内容であったと思います。特に報徳会との延長戦での三段打ちや自分より強い相手に返し胴一発で勝った試合は見ていてしびれました。成長を感じた試合内容でした。

 

 Hさんは丁寧な試合をしています。もっと攻撃の回数を増やしてほしいところですが、返し技も上手で、負けない試合を意識しているのか、相手とのにらめっこが続く試合が目立ちます。特に自分から攻める姿勢をもっと出すと相手にプレッシャーをかけられると思います。また、返し胴が全て不発に終わったのは、おそらく打突後の抜けていく、体を捌く角度に問題があるように思います。相手の出足のスピードによって抜ける角度を変えるようにし、右前に出るように調整してみてください。ベスト32まで勝ち上がり、あと一歩でこちらも高みを見ることができました。小手も面も強く打てることができるので、もっと積極的な展開ができれば、さらに勝ち上がれることでしょう。こちらもベスト32となりました。フットワークやゾーンでの張り方、打突の強弱と振り幅と、求めることは多くありますが、ぜひ次は自分の課題を超える結果を出してほしいと思います。

 

 週1の稽古で東京都個人ベスト32は優秀ですが、ベスト16の壁はそんなに高くないように思います。相手が強いという印象ではなく、自分の剣道をするということができるかどうかだと思います。ここを勝ちきって、自分より強い選手とどのように勝利するのかを考えなくてはなりません。自分に勝って、まずは入賞する選手になってほしいと思います。

 

 5年生は2名のエントリーです。

 M君は勝負勘も良くなり、結果も出ている選手です。今回はどのような試合を見せてくれるのか楽しみです。1回戦は余裕の立ち上がりでしたが、得意の返し胴が不発になります。相手が打突後抜けずに止まってしまうので、胴を空振りしてしまいます。試合中に自己修正して前に出て打てれば問題なかったのですが、その場で90度のターンをしてしまい空振りとなってしまいました。3回ほど空振りをしてしまいチャンスを逃したのは大きな敗因となりました。結果としてこれが負けの原因となりました。また、今回の試合で、自分から攻めて取る技がないことに新たな課題が見えました。相手の打突に対して抜いたり、いなしたり、返したりすることは上手ですが、自分から一本を取りに行き、取り切れないことに次の課題が見えました。速い小手や渡る小手面など良い技を持っていますので考えて研究してください。

 

 E君は試合で良い攻めを見せていました。普段の稽古ではそれほど目立った攻めを見せていないのに、試合では自分から攻めて相手の先を取る動きができていました。小手も面も効果的な打突でした。中間間合いからの打突を意識すると打突がつながり、より攻撃的な試合運びができるでしょう。実は実践派であることが証明された試合内容でした。

 

 6年生は6名のエントリーです。

 H・Hさんは、今回ダメな剣道が出てしまいました。自分の剣道というよりは相手に合わせた試合展開となり、助走しての打突癖や竹刀を大きく振り被る癖が出てしまいました。また、攻めの工夫がなく基本打ちのような打突をしてしまい、攻めを作ることができませんでした。試合内容に良い時とダメな時がはっきりしていますので、試合に臨んだ時の良い試合展開を考えてみてください。

 

 H・Mさんは、良くも悪くも今の自分が出た内容でした。間合いや打ち所のタイミングは良いものの、気合や打突の強さ、踏み込み、先に掛けて打突をする機会を作ることなど、普段課題としていることができませんでした。剣道は上手になってきましたが、このままだと上達のスピードが遅くなりそうです。自分が求めている所に行きたければ、やらなければならないことは分かっているはずです。変わるには自分の心を変えなければ、今のところからは前に進まないでしょう。

 

 O君は自分の剣道が相手にしっかり通じることが分かったと思います。間合いの接点と打突のタイミングを理解してしっかり試合ができたようです。取り返しての2本勝ちや強い相手にも当たり負けしないことが経験として残りました。間合いの入り際の出端面に自信を持って勝負です。あと2つ勝ちあがると素晴らしい景色が見れることと思います。

 

 T君の試合内容は、少しずつ向上が見られます。ただし、6年生のレベルには達していないように感じられます。課題である、流れから一本を取ることや技をつなぐこと、相手の背後へ打抜ける打突スピードが見られませんでした。また、先に掛ける攻めもほとんどなく、相打ちの技が多く見られました。進歩は認められますが、勝てる展開にならないのが残念です。自分の勝つイメージがわかなければ一か八かの勝負になってしまいます。

 

 Kくんは今マイナーチェンジ中です。まだまだ竹刀を振りまわすものの、一歩の出足は良くなってきています。ただ下の小手を打ちに行くのはもったいないのではと思います。当たっても一本になりにくく、その後に返し面や被せの面を打たれることが多いです。相手の手元を浮かせて打つことを考えてみてください。

 

 Tさんはやっと一歩の打ちができるようになり、打突に鋭さが増しました。試合は負けてしまいましたが、内容は良く、一本性の打突も多く見られ、審判に嫌われたような試合展開でした。敗けは残念でしたが、今の剣道が間違っていない、方向性が正しいことが証明された試合となりました。より速く、より強くを意識してこのまま出足一歩の稽古を続けてください。

 

 中学生は女子2名、男子5名のエントリーです。

 女子のIさんは、中体連で結果を出ているものの、試合内容にやや不満が出ます。今回は腰に不調を抱え、本来の伸びやかな打突ができなくなっていますが、そのような時こそ、どのように試合を作ることができるのか問われます。

 打突後に相手の正面で止まってしまう癖や、竹刀を振り回してオーバースイングになるところ、当たっていない打突に残心を決めてしまって技をつなげないことなど、多くの課題が出てしまいました。j分の姿を動画で確認して、課題を映像として理解してください。

 

 Aさんは結果が出た3試合となりました。今までは当たっても一本にならない打突の精度と質が問題でしたが、今回の試合では一本を取れるようになってきました。もともと強い相手にも負けない気迫は持っている選手でしたが、今回は強豪を2人倒しての勝ち上がりに、今までの居残り稽古が結果に結びついたものと思います。努力は裏切らないことが証明された3試合でした。あとはもっと技を増やして攻撃のパターンを増やしましょう。

 

 T・F君は八王子チャンピオンとしての剣道が、東京都でどこまで通用するのか答え合わせの戦いです。結果2回戦で全く歯が立たない状況でした。負けても何か爪痕が残せれば良かったのですが、全く良いところなく相手に飲み込まれてしまいました。八王子の小さな池の王様は東京都の大海を泳ぐことができないことが分かったと思います。この敗戦からしなければならないことが見えてくるはずですので、いっそうの修練が必要です。八王子の小さい池の王様にならないように自分の剣道をバージョンアップしてください。

 

 T・H君は東松館の選手との対戦です。入りの30秒はむしろ自分の時間でした。機動力のある小手や面、返し胴など、どれをとっても一本に近い打ちでした。中盤以降は相手も対応してきたため、ここはやはり前半に一本取っていれば展開も変わったと思います。課題の間合いの接点は悪くなかったです。あとは一本を取りきる打突力となります。気になるのは竹刀の振る角度です。感覚で振っていませんか?

 

 E君は強い相手に押し込まれて打てませんでした。強い相手こそ自分の良い技(出小手)を出していきたかったですね。攻めに入るスピードもカウントも遅く、相手に主導権が行きっぱなしになってしまいました。自分の剣道ができなかったのは残念です。

 

 K君はケガのため不参加ドボンです。

 

 今回の試合は、自分の実力をしっかり発揮してくれた試合内容の選手が多く見られました。接戦をものにし、自分より強い相手にしのいで一本勝ちする選手も見られました。勝ち上がって、より高みでの試合をする選手もおり、あっという間の一日でした。

 この結果を受けて、いよいよ八王子市の大会に参加します。八王子市では各選手は一番上を目指して試合をしてください。八王子市では譲れない戦いとなります。それでも一番を取ることは難しいことです。常にチャレンジャーとして戦わなければなりません。

 保護者の皆さん、本日も引率等ご協力いただきありがとうございました。朝早くから、この数試合のために応援に来ていただき、一緒に試合を共有できて良かったです。結果はそれぞれですが、各選手は試合を通じて感じることが多くあったと思います。宿題をしっかり持ってかえり、次の大会に生かしてくれると思います。ますますの応援をよろしくお願いいたします。

 

 次は八王子市民大会です。東京都練成大会は大きなチャレンジでしたが、八王子市では譲れない戦いとなります。しかし、常に心はチャレンジャーであることに変わりはありません。上位に行けば八王子市でも強い選手はいますし、実際昨年度の小学生の部では優勝者は一人もいませんでした。

 

 どのような結果となるか楽しみです。


 
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