第23回東京都少年剣道学年別個人練成大会 R6.8.12
夏の真っ盛りと言える気温の中、エスフォルタアリーナ八王子において、学年別個人練成大会が行われました。JR東日本ジュニア大会での負けを修正して、どのような試合をするのか注目したいところです。また、個人戦なので負けたら終わりの緊張感での試合をどのように戦うのか、楽しみなところです。
2年生の部のTさんは、今できる剣道をしっかり披露してくれました。課題は打突の際の踏み込みと剣先が降りてこないことです。タイミングも相手が先に動いてから打突になるのでやや振り遅れ気味です。一歩で打突できるように普段の稽古で癖をつけてください。
3年生の部では、K.SさんK.KさんH君の3名が出場です。
K.Kさんは試合経験値があまりなく、今回どのような経験ができるのか、興味深いところです。試合内容は今の実力で戦えたようですが、やはり声が小さく残心が取れません。自分の技に自信がないのでしょうか。良いタイミングで技は出せているように感じましたので、一本になる気合と残心の形を考えましょう。
K.Sさんは、今回一番の課題が見えた内容です。自分的には自信をもって試合に臨み、上位に顔を出す予定でいるようでしたが、1回戦の相手がまさに自分がしなければならない振りの剣道でした。今の自分の振りは、円運動で竹刀の振幅が大きく、空振りすると下方向に切っ先が抜けてしまいます。手の内で前方向に打突できるようにしなければなりません。連続で技も出せるようになり、一石二鳥です。新しい打ち方にマイナーチェンジしなければなりません。
H君は、助走を辞めたことによっていつもの豪快な面打ちが影を潜めてしまいました。3本ほど返し胴に良いタイミングの技がありましたが、どの技も胸を捉えてしまい打突部位を捉えていません。2本目から自己修正できれば一本が取れたと思います。ひたすら同じ失敗を繰り返してしまいました。
4年生の部はM君です。最近実力が上がり、めきめきと力をつけているのがわかる稽古内容でしたが、試合結果はクジ運なく、勝ち星が拾えませんでした。ここは内容より結果が欲しいところです。1回戦から自分より大きい選手との戦いにいつもの真っ向勝負ではまた被られてしまうのではと思いましたが、今回はしっかり対策ができていました。自分より大きな相手に対して、小手面と渡っていくことによって、身体的なハンディーをなくし、出てくる相手に対しては出小手、返し胴と、相手の動きを止めるような出鼻技や返し技が見られました。結果として内容もよく3回戦まで駒を勧めました。いつも内容は悪くないと言って新たな課題に取り組んでいましたが、やはり結果が出ないことには選手は不安であったと思います。指導者を信じてついてきてくれて、自分より大きな選手に戦う方法を考えてきた結果が、今回しっかりと出ました。まだ返し胴や小手面に課題が見えますが、とりあえずは3回戦進出したことをしっかりとらえて、進化していきましょう。市民大会では優勝を狙います。
5年生の部は、6名参加しました。
O君は、緊張の個人戦となりました。相手が打ってくるのを受けての返し技を多く使いって試合を組み立てています。しかし、稽古では、相手の打突前に打ち込む「先の打突」を練習していたはずですが、どうやら負けたくない気持ちが守り重視の剣道となってしまったようです。次は前で勝負してほしいと思います。
H.Mさんは基本のきれいな印象の剣道ですが、今回、強い相手との1回戦となり、いきなりの打ち合いとなりました。相手が打ちに来たところに合わしてしまいましたの、当然相手の技が先にあたります。相手はしっかり踏み込んで残心をしており、自分の技の見栄えが悪く見えます。2本目は相打ち面となり、自分の技がしっかり当たっているように見えましたが、相手側に一本の判定となりました。取り間違えられないように、気合、打突の強度、残心と一連の流れをしっかりできるようにしてください。声が小さい技は残念ながら取れません。この声を出さないことは、実は根が深く、結局出せずに終わってしまった選手も多くいます。声出しも稽古で訓練が必要です。
Tさんは2回戦強豪道場との対戦です。決して打ち負けていないものの、前後の動きが読まれてしまい、相手に間合いを作られてしまいます。懐に入られてしまったため、手元の上げ際に技を差し込まれて苦しい展開となりました。前後の動きは悪くないですが、リズムをとっているだけなので、まずは相手と連動した動きをマスターしなければなりません。無駄な動きが多いと思います。
H.Hさんは実力は出している試合内容であったと思います。自分より弱い選手にはちゃんと勝ち、自分より強い選手にはちゃんと負けている印象です。課題である振るスピードが一緒という打突はここでも克服されませんでした。負けた試合も試合内容に「山と谷」がなく、単調な技の応酬となってしまいました。飄々とした剣風は悪くないので、今後も頑張ってください。
T君は、JR大会の雪辱を晴らすべく今大会に臨んでいるように思います。まずは出鼻の面をしっかり出せるか注目です。始めの合図で打ち合いますが、やはり振りが鈍いように感じます。両肘が伸びてしまって中段に構えるので、しなやかな打突になりません。また、相手のパワーに負けないように腕を突っ張てしまい、硬さが目立ちます。それでもJRの時には見れなかった自分からの打突が出るようになり、自分の課題を捉えた試合をしようと考えているようです。中盤までは何とか相手の攻めをしのいだ展開です。特に防御に際し、手元を簡単に上げて小手を狙われていたところ、今回はしっかり打突の機会に合わせて防御をしているため、相手の攻撃をしっかり潰せています。後半戦では、やや緊張が取れたのか間合いの攻めや抜く対応が遅れ気味になり、手元も上げ出したので打たれてしまいました。まだまだ試合を意識した稽古が足りない印象です。実践を想定して稽古をする必要を感じました。
6年生の部は5名の出場です。
K.Yさんは、今回、自分の剣道ができるのか問われています。圧倒的に実戦経験が少ない中で、春日部練成会を経験し、自分の足りないところが見えているようです。一本を打ったらしっかり抜けて残心する。当たらなければ2本目を狙うといった基本的なことがしっかりできるかが課題です。今回は合格点を上げられる試合内容でした。相手の出鼻にしっかり面を打ち切り、小手打ちも効果なタイミングで打突していました。このような試合ができれば、あとは一本を取ることに集中した稽古をすればよいので、今後の稽古では、声と残心について考えてみてください。
K.Mさんも同様のことが問われており、結果として、今回、非常に内容がある試合となりました。相手と連動した動きがまだ不十分なところはありますが、一歩の技が身についてきています。試合を意識した普段の稽古を行ってください。一本を取ることへのこだわりが欲しいです。
Eさんは、延長までもつれた接戦でした。良いタイミングの出鼻技を出しており、終始試合を有利に進めていましたが、当たらないのは一本になりません。課題はしっかり打突部位に当てることになります。最後の手首の緩め方と締め方だと思います。打突時に竹刀が立ってしまい、切っ先が下りてきません。せっかく良いタイミングで打突しても、切っ先が打突部位を捉えられません。基本打ちの時に、体を使って一拍子で打突し、打突部位を捉える稽古をおこなってください。
Iさんは、最近小手打ちが良くなってきています。もともと良かった面に追加して、小手技を使えるようになったのは良い傾向です。速い小手と早い面のコンビネーションで相手を崩すことができます。課題はやや手首の角度が悪く、切先を下せないため、右手拳を下げてしまう点です。打突距離が伸びないのと面金に当たりやすいので動画を確認して自覚して修正をしましょう。特に返し面をした際の角度が審判からすると取りずらい角度になっていますので、次の大会までに修正してください。
H君はいよいよ自分の剣道に向き合って結果が出てきました。集中して試合に臨むこと、試合前の準備を怠らないこと、相手の剣風を捉えて、瞬時に自分の剣道を最善化して有利に展開することができています。また個人戦での戦い方として、「負けない剣道」を体現化していました。無駄打ちを少なくし、不必要な前後のリズムをなくし、それでいてスピード感あふれる剣風は見ていて風格すら漂っています。惜しくも準決勝で強豪道場(個人2位)の選手に負けてしまいましたが、見どころ十分の内容でした。ちょっと前なら、飛び上がるほど嬉しいベスト8(敢闘賞受賞)でしょうが、もっとやれることが自分でもわかっているので、本人にとっては、悔しい結果なのかもしれません。JRでの敗戦をしっかりとらえて修正して臨んだ結果で得られた入賞であったと思います。
中学生は女子1名男子6名の参加です。
今回中学3年生は中学生活最後の練成大会引退試合となっています。
H君やN君は中学の稽古を引退して時間がたっているため、思うように体が動かなかったようです。中学の剣道をやり切って、次のステージへ向かっていってほしいと思います。中学から剣道をやった経験は、必ず何かに生きてくるはずです。もちろん剣道を続けてくれるのが一番良いですが、今何が大切かを考えて、高校生活を送ってもらいたいと思います。そこに剣道があればよいと思います。なくても剣道はいつも自分の心の中にあると思います。
一年生4名は内容が残念な結果となりました。
T君は先に一本取ってからの逆転負けに反省点が多くあります。特に個人戦では負けない剣道を実践しなければならないと思います。正々堂々真っ向勝負で自分の攻めを出し切った逆転負けに自分がどのように評価をするのか検討の必要があります。決め技も飛び込み面と攻めの狙いどころも違うような気がします。動画を見て振り返ってみてください。また、相変わらず打つ損じも多いですので確認してみてください。
K君は負け試合の中から一筋の光明を見つけられたかもしれません。速い小手を3発出せており、あとはしっかり当てられるように稽古すれば結果は出そうです。踏み込みの位置や振る竹刀の角度など考えてみてください。
T君は、そろそろ剣風のマイナーチェンジが必要です。特に中段でむかえ合っている際のフットワークを変更するとだいぶ雰囲気が変わると思います。また、相手が来るので合わすから、自分が攻めるので相手が出るに変えると、打ち方やタイミングの理解が変わるのではないかと思います。
今年度の主な練成大会も、この試合をもって終了しました。あとは10月の八王子の市民大会となります。暑さもまだまだ続きますが、この夏を乗り切って次に結果の出るように正しい剣道をしていきましょう。
本日も保護者の皆さんお疲れ様でした。今回も、負けの中から次の課題を持って帰れたようです。
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