令和5年夏合宿 R5.7.15/16

 新型コロナ感染症が日本列島に猛威を振るい、活動を自粛しながら、ようやく合宿が復活する日が来ました。この北辰館八ヶ岳研修センターにおける合宿を経験した者が、今回の参加者の中に1名といった状況に、コロナが与えた影響を感じるとともに、いよいよ活動再開、剣道復活の期待が胸を膨らませます。

 7月15()は、朝7時半に法泉寺駐車場に集合となります。マイクロバスでの移動のため、大きな駐車場が必要となります。合宿の際は法泉寺住職のご厚意によって、毎回、駐車場を集合場所にご提供いただいています。また、マイクロバスはレンタル代金が高騰し、予算的には厳しい現状ですが、子供たちの距離を縮めるのに必要なアイテムであり、移動も楽しみの一つなので、今回も頑張って借りることにしました。

 合宿は親元を離れ、いつもと違う環境で剣道の稽古を行い、稽古に集中するとともに、学年や学校の垣根を超え、距離感を縮めることを第一の目的としています。今回の合宿がどのようになるのか、振出しに戻って、一からの立ち上げとなりました。

 当日は、1名の熱発者が出て、子供16名での参加となります。保護者は5名の参加です。高速は連休初日の土曜日であり、高尾山ICから相模湖あたりまでは渋滞が続きました。バスの中は、早くもカオスな状況になりつつも順調に八ヶ岳へ向けてバスは走ります。途中、予想通り、突発性リバース問題があり、急遽PAに注射して掃除の時間を取られるも、おおむね順調な移動時間です。しかし、須玉から長坂にかけて道路の集中工事が行われており、ここで1時間のロスタイム、片側1車線通行に予想外の時間を取られてしまいました。

 宿舎には午後11時過ぎに到着、宿舎の二段ベッドを見て、子供たちのテンションもMAXとなり、やる気も出たようです。早速稽古着に着替えて稽古の始まりです。

 稽古は移動を考慮し、形の稽古を実施しました。合宿で、「木刀による剣道基本技稽古法」をしっかり覚えてもらいます。普段の稽古では、なかなか時間をかけてできないため、この機会にしっかり稽古します。初めて稽古するのに、意外としっかりとできるようになりました。最後は元立ちと掛り手、両方を通しでできるようになり、午前中の稽古を終了しました。

 昼食は、予算削減のため持ち込みです。PAで購入するも商品が少なく、ちょっと寂しい昼食となりました。次回はやはり宿にお願いした方が良いかもしれません。

 午後1時から本格的に稽古の始まりです。まずは先生から合宿の心構えと注意点が述べられ、日帰りのT先生も加わり、いよいよ夏合宿が本格的にスタートしました。

 稽古は通常メニュー、高原の涼しい気候に助けられ、脱落者もなくメニューをこなしていきます。子供たちのモチベーションは、稽古後のプールにあり、気合が落ちてくるとA先生の「プールいけなくなるぞ。」という悪魔のささやきに踊らされ、いつもより気合が入った稽古をしている印象です。

 稽古をやり切った子供たちは、普段では考えられない勢いで水着に着替え、お楽しみのプールに向かうのでした。プールは楽しい!確かに楽しい!そんなことを感じてしまうほどの熱量ではしゃぐ子供たちを見て、明日は地獄を見せてやると心に誓う館長なのでした。

 夕食後はお待ちかねの花火大会です。花火やり放題の状況に子供たちはさらにテンションMAXあちこちに歓喜の声が上がりますが、花火を振り回す者も出て、足にやけど1名幸い軽傷です、次回花火の際は、注意が必要です。

 花火後は保護者による「お楽しみ会」が行われ、八ヶ岳の夜は更けていきます。この準備のために、事前買い出しや会の進行など、いろいろと補助してくれました。子供たちの笑顔が印象的でした。保護者の皆さんありがとうございました。

 お楽しみ会終了後は、就寝となります。大人は本日の慰労を兼ねた懇親会です。宿のご厚意によっておいしい馬刺しにおつまみをいただき、持ち込みのつまみで話が盛り上がりました。会長は不覚にも早寝し、朝まで就寝のため不参加でしたが、保護者の皆さんと普段聞けない話ができて、良いコミュニケーションが取れました。

 2日目は朝6時半に起床し、道場前に集合して全員で八ヶ岳を見ながら散歩に行きます。7時には道場前で腹ごしらえの素振りを行い、一日がスタートしました。

 大人は恒例の朝稽古会が会長主催で行われました。今回は大人の参加者が少ないものの、N先生とA先生の3名による白熱した稽古が展開されていました。特にN先生はA先生直伝の返し面を取得したようで、この合宿で新たな技を手に入れたようです。

 会長は、「もう年だし、合宿はこれが最後だなぁ。」と述べていましたが、来年は大人の参加者が増えて、またこの朝稽古ができることを祈っています。

 さて、子供たちは朝から元気一杯、まずは朝食をいただきました。意外なことに納豆や生卵に苦戦する者がおり、私なんかは、この2品があれば、ご飯何杯も行けるのにとジェネレーションギャップを感じてしまいました。

 稽古は8時半から開始し、まずは昨日やった木刀による剣道基本技稽古法をおさらいします。各自昨日の稽古を生かし、しっかりと取得できているようでした。

 9時からは防具を付けて、通常稽古が開始されました。昔ながらの道場で声が良く反響して、いつもよりも気合が入ったように感じられます。打突音も響き渡り、いつもの体育館とは違った雰囲気に子供たちの気合がさらに上がります。

 2日目の気温も夏らしくなり、少しばててくる子供も目につき始め、休憩明けには、武道館で試合をするAチームとBチームでの団体戦を行い、双方良い技が出て合宿の成長が感じられました。

 最後は掛かり稽古に相掛かりと普段稽古しない厳しい内容に子供たちの必死についてくる気持ちが伝ってきます。締めには合宿名物円陣素振りで体力のすべてを出し切ります。途中きつくて半泣きの者もおり、最後の最後でしっかりと剣道をやり切った良い稽古となりました。

 すべてのメニューを終了し、会長から講評をいただき、今合宿での生活態度やお互いの自立性及び協力に対してお褒めの言葉をいただき、合宿における稽古日程を終了しました。

 稽古後の昼食がバーベキューとなり、御褒美焼肉に子供たちの笑顔も溢れ、皆で率先して準備をし、焼き肉を焼いて食べ、合宿を終了しました。

 帰りは渋滞を考慮し下道で双葉まで走り、雄大な八ヶ岳の景色を眺めながら岐路につきました。途中の小仏トンネル付近で大渋滞があり、バス返納時間もぎりぎりとなり、何とか法泉寺駐車場にたどり着きましたが、時間に余裕もなく解散となりました。

 今回、4年ぶりの夏合宿となり、ほぼ全員が初体験の状態で、事故なく有意義な合宿を行えることができました。また、保護者の御協力をいただき、事前準備やお楽しみ会など、いろいろとありがとうございました。子供たちにとって最高の思い出となった合宿と思います。

 また、N先生は今回、中体連と高体連の試合が重なり、大人の参加者がいない中、唯一参加していただけました。バスに乗らない防具一式を用具車として引き受けていただき本当に助かりました。子供たちと一緒に打ち込みをしていただき常にサポートをしていただきました。本当にありがとうございました。

 T先生は日帰りで稽古に駆けつけていただきました。お忙しい中、山梨まで来ていただきありがとうございました。

 そのほか、Mさん「命の水」の差し入れ、Yさん「塩飴」、Iさん金一封をいただきありがとうございました。また、法泉寺住職Fさんには、毎回駐車場のご提供と今回は金一封までいただきました。本当にありがとうございました。

 子供たちの活動は、いろいろな方々によって支えられています。この合宿の良い思い出が、いろんな方の助けによって成り立っていることを子供たちは感謝しなければなりません。

 来年もぜひ夏合宿に行きたいものです。

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