五日市錬成剣道大会 R5.12.3

 令和和5年12月3日(日)、五日市高等学校体育館において、埼玉越生練成会主催の剣道大会が行われました。参加団体には、埼玉越生、四誠館など強豪道場がおり、要成館にとっては、強い道場と戦える貴重な大会となっています。また、いつも練成会や大会をお誘いいただき埼玉越生の酒井先生には感謝申し上げます。

 さて、試合は八王子大会で優勝や入賞をした者が3位に入る、実力通りの内容に、確実な地力がついていることを実感したものの、試合経験の少ない者や、いまだ勝ちきれない者はあっさりと負けてしまって、ブレイクの兆しが見れない内容でした。

 そんな中で、4年生のK・S君は久しぶりに躍動感のある剣道を見せてくれました。今年1年は、うまく試合ができず自分の剣道を悩んだ一年に見れました。3年生から4年生になって、相手スピードや出す技に対応ができていませんでした。自分の剣道は、一本調子の技で、小手は体を潜らせるので、相手に面を被られたり、今までのスピードとバワーだけの剣道では通じなくなっていました。
 この一年は、新たな自分の剣道を考えた一年であったと思います。
 今回、あと一つ勝てば入賞の試合内容が、本人にとっても自信となったことでしょう。負けた試合も延長戦となり、ほぼ試合内容は勝っている状態でしたが、後半に左足が撞木足となってしまい、右半身の構えの悪癖が出て、打突も右手で強く振るので伸びがなくなってしまったことは残念でした。しかし、自分の剣道の方向性がはっきり見えた一日ではなかったかと思います。本人は、勝った理由も負けた理由もちゃんと理解が出来ていることと思います。また、他の道場生が試合を始めると、応援したり、それを見て他の道場生も応援に加わり、良い試合態度で試合に接していました。彼のこうしたキャプテンシーは天性のものです。今回は特に光る存在でした。

 双子のKさんは一つ経験を積み上げたことでしょう。試合に勝つことは、なかなか難しいレベルですが、試合を経験したことによって、何か感じてくれれば、それを稽古に生かしてほしいと思います。ただ負けたということではなく、この負けから何か感じ取ってほしいと思います。

 中学生女子のTさんとさんは、今回の大会で強い男子に課題の試合展開を捉えて、やれていたと思います。結果が出ているということは、自分の方向性が間違っていないことの証明でもあります。今日の試合展開を忘れないようにしてください。

 6年生は実力以上が出ていなかった印象です。悪くはないが良くもないといった感じでした。強い相手に打たせずにしのいで、ワンチャンスをものにするような厳しさがなければ、勝ちを得ることは難しいでしょう。特に、課題が克服できていない選手も見られたので、普段の稽古を見直してください。
 なお、その中でもN君は順当の勝ち上がりでした。課題の早い小手もずっかり実践で使えるレベルとなり、安定した試合運びでした。負けた試合も延長戦で試合内容は勝っていました。だからこそ今後は勝ち切って決勝戦に残ってほしいと思います。今でも正しい修行をしています。結果も出始めており、このままの剣道を継続してください。

 今回、低学年で参加したT・RさんやH・K君など、朝早く寒い中で頑張って試合に臨んでくれました。確実に経験を積んだ様子でした。
 3名の入賞者(3位)が出たことは確実なレペルアップを感じました。ベスト8に絡む者も2名おり、見どころが多い一日でした。一方で、期待していた選手の覇気が感じられなかったのも気になります。一回戦で簡単に負けてしまい、相手が強かったというよりも、自分の実力が出せなかったように感じました。

 個人戦は負けたら終わりです。勝つ剣道というよりは、負けない剣道をする気持ちは理解できますが、ちょっと慎重に入りすぎているように感じました。打突するときには守れませんから、打つときは自分を捨てて打たなければなりません。また、同じ失敗を繰り返している者も見られました。試合にまぐれはなく、負けには必ず理由があります。同じ負け、失敗を繰り返さないように反省が必要です。
今日の課題をしっかり捉えて、普段の稽古につなげてください。

トップ アイコントップページに戻る