第39回少年剣道練成大会観戦記(H21・5/24)

 平成21年5月24日(日)、雨上がりの綾瀬、東京武道館に小学6年生と小学5年生の新チーム2組と中学生のチーム1組をエントリーし、いよいよ、平成21年度の新たな戦いが始まりました。
 今年の小学生の部出場の団体2チームは、試合経験が少なく、今回の課題は、「大海を知る!」ということが大きな目的で、勝ち負けより内容を重視し、自分の実力を知り、大きな大会であがらない心を作ることを第一に、自分の実力を発揮することにポイントを置いて臨みました。

 さて、午前中における個人戦の部では、さすがに各道場を代表している選手の争い、白熱した試合が多く見られました。当剣道教室から出場した選手も、日頃の成果を発揮し、迫力十分な試合をしてくれました。

 特に、期待のT君は中体連の試合で、最近は負けがなく、安定した試合内容が続き、強い相手と一本を取り合う、厳しい試合の経験がしたいところでした。今回の試合経験が次につながるであろうと思わせる良い内容に、負けて己を知り、新たな課題が見つかったようです。団体戦における昭島中央との先鋒戦は、ぼろ負けでしたが、東京都を代表するN君と対戦し、自分の現在の位置と可能性を感じたことと確信します。

 また、今回デビュー戦のA・T君は、良い意味で見事にこちらの期待を裏切ってくれました。個人戦の1回戦は見事な相打ち面を連発して秒殺。団体戦においても、気力十分な内容でした。一試合ごとに手ごたえを感じたのではないでしょうか。

 女子で個人戦出場のAさん、久しぶりに腰の入った良い打突でした。M君も自分の剣道に徹し、確実な試合運びをしていました。昭島中央の大将戦の籠手は見事な打突でした。自分の剣道を自分の頭で理解し、研究心を持って稽古してください。

 午後の団体戦では、まず5年生チームのBチームが初陣を飾りました。結果は見事な惨敗でした。体は重く、気合は出ず、喉はカラカラ、立ち遅れ、構え遅れて打ち遅れといった状態で、2本負けの山を築きあげ、秒殺されて帰ってきました。そんな中でも、先鋒のH君はのびやかな面が復活し、今後に期待される打突を見せてくれました。気持ちも前に出ていて良かったです。次鋒のB君は良さが出ませんでした。練習不足の感じがします。稽古でできないことは試合ではできません。中堅のTさんは、雰囲気があって良い気合を出していましたが、先に勝負を仕掛けてもらいたかったと思います。副将のK君は、場に飲まれたようでした。自分の剣道を出す前に勝負をつけられてしまいました。試合に出るまでの時間の過ごし方を工夫してもらいたいと思います。大将のI君は攻め遅れでした。自分から打突してないため出籠手に切られてしまいました。器用な剣道はできません。真っ直ぐな面を先に打ってもらいたかったです。

 Aチームは、まずまずの内容です。4年生ながら抜群のキャリアとセンスのTさんは、今回は上級生相手に粘りの引き分けでした。持ち技の引き胴は一本といっても良い技でした。次鋒Kさん、安定した試合運びです。あとは相手の心の隙や見えない隙を打てるようにしましょう。中堅H君、のびやかな面と前に出る勇気はたいしたものです。このまま、モチベーションを上げて稽古してください。結果はついてきます。副将I君、最高の試合でした。相打ち面は偶然の技かもしれませんが、大垣杯のときに比べて、さらに成長したようです。場が自分を成長させてくれています。大将S君、大きな面と負けない気持ちがしっかり出ていました。大将としての気持ちが堂々とした剣道になっていました。このままでいいですよ。


 今回は、小学生の団体は予想どおりの負けでした。しかし、その中から、今後につながる試合ぶりを見せてくれました。それぞれが感じることを次回の稽古に生かしてください。「試合1回稽古10回分!」次回はさらに良い試合を期待したいと思います。

 最後に朝早くから、引率補助、応援にご苦労様でした。次回も、よろしくご協力をお願いいたします。

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